怖い!握力の低下
私たちの健康には、意外な要因が影響を
及ぼすことがあります。
その一つが『握力』です。
握力と健康の関連性をご存知でしょうか?
最近の研究では、握力の低下が脳の病気や
心血管疾患と関連することが示されて
います。
健康診断だけでなく、握力もチェックする
ことの重要性を探ってみましょう。
握力の低下と脳梗塞や心血管疾患の関連性
握力が 5 kg低下するごとに、
〇 認知症の発症リスク
・ 男性で 1.16 倍
・ 女性では 1.14 倍
〇 アルツハイマー型認知症のリスク
・ 男性 1.11 倍
・ 女性 1.13 倍
〇 血管性認知症のリスク
・ 男性 1.23 倍
・ 女性 1.20 倍
記憶と知能という2種類の認知機能も、
握力が5kg低下するごとに低下します。
これは、イギリスの調査機関「UK Biobank」
が、2006 〜 2010 年に 39 〜 73 歳の男女
19 万 406 人を対象に追跡調査した結果です。
【片手だけ力が入らない方】
原因として、脳や手足の病気が
考えられます。
心配な方は、医療機関を受診してください。
脳卒中を疑う場合は、
脳神経内科・脳神経外科
そうでない場合は、整形外科です。
脳卒中かどうかの判断は、
・ 頭痛がする
・ 食べ物が飲み込みにくい
・ 物が二重に見える
・ 体の片側の筋力低下、麻痺
・ 体の片側の感覚鈍麻、違和感
・ 話し方がはっきりとしない
・ 人の話を理解できない
・ かすみ目
・ ふわふわと感じるめまい
これらの症状がみられる場合は、
脳卒中の疑いがあります。
握力の低下は、他の要因もあげられます。
・ 筋肉の衰え
日常生活で片手をあまり使用せず、
筋肉が使われないため片方の手だけ
握力が低下
・ 神経の問題
神経の障害や圧迫が原因
・ 血流の問題
血流が適切でない場合、手の筋肉に十分な
酸素や栄養が供給されていない
・ 関節の問題
関節の問題や炎症が原因
私は右手に比べ、左手の握力が弱いです。
また体の左側に多少違和感があるのですが、
脳のMRI、人間ドック共に異常無しでした。
筋力の低下や血流が悪いのかもしれません。
ただこのままでは、握力はどんどん
低下する一方。
病気になるリスクも高まります。
そこで握力をつけるため、ハンドグリップを
買いました。
ハンドグリップは、減塩や有酸素運動よりも
血圧を下げる効果があります。
ハンドグリップ法で血圧低下
調べると、1 日 20 回やるといいそうです。
私が購入したハンドグリップは 20 キロ。
右手はいいのですが、左手は簡単ではありません。
そこで調べたら、もっと簡単にできる方法が
見つかりました。
【ハンドグリップ法】
カナダの医師が考案し、米国心臓協会
(AHA)でも、血圧改善の補完療法として
挙げられている方法です。
簡単なエクササイズを 1 日わずか 10 分
行うだけ。
それだけで、血圧の改善が期待されるのです。
やりかたは、非常にシンプル。
ロール状に丸めたタオルを、力を込めて握る。
これだけです。
これを 1 日 10 分行うことで、手の筋肉が
刺激され、握力が向上します。
その結果、動脈硬化度や血圧が低下するのです。
【エクササイズの仕方】
1. 初めにタオルを丸く畳み、親指と
人差し指が少し離れる程度の厚さに調整します。
2. 腕を胸と水平になるように前に突き出し、
タオルを軽く握りしめます。
ハンドグリップの効果が出やすいように、
最初に 2 分間握ったまま静止の状態にします。
・ 2 分間握る
・ 1 分間休む
・ 反対の手で 2 分間握る
・ 1 分間休む
これを左右2回ずつ行います。
合計10分。
1 日 1 回、週 3 回以上続けると、
効果が現れます。
正式なハンドグリップ法は、最大握力の
30 %の握力となっていますが、握力計が
ないと難しいです。
また一定の握力で継続するのは難しいので、
判断の目安としてタオルが少しずつ緩くなって
きたときが、自分の最大値の30%に近い
状態と考えるようです。
なぜこの方法が効くのか?
理由は、以下のとおりです。
・ タオルを握ったときは、前腕の筋肉が
筋肉が縮み、血管が圧縮されるので、
血流が低下します。(2分間持続)
・ 手を緩めると血流が元に戻ります。
このときに血管の内皮細胞から
一酸化窒素が放出され、全身の血管を
リラックスさせ血圧が低下するのです。
まとめ:健康をサポートするハンドグリップエクササイズ
最近の研究では、ハンドグリップ
運動による動脈硬化度の低下と認知機能の
関係がわかっています。
またハンドグリップ運動は、
・ 頸動脈血圧を低下させる
・ 脳血管へのダメージを減少させる
ことなどもわかってきました。
・ 血圧が高くて気になっているけれども、
なかなか運動習慣が持てない方
・ 血圧が高すぎて運動することが困難な方
このような方にはお薦めの運動です。
握力は、我々の健康に深く関わる重要な
要素です。
心血管疾患のリスクや他の健康指標と
関連しており、その健康への影響は
見逃せません。
このエクササイズは、どこでも簡単に
できます。
ハンドグリップ法を通じて、手軽に
握力を向上させ、健康をサポートしましょう。
ぜひ習慣として、日常生活に取り入れて
ください。
【参照元】
JAMANetworkEPARKnittai.ac
nikkei
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