60年近く経ってわかった名前の由来
友だちから、散歩がてら日限地蔵に
行かないかと誘われた。
日限地蔵と言うのはバス停の名前だと
思っていたが、散歩にはちょうど
いい距離かな? と思い承諾した。
そのバス停の近辺には
これといったものもなく、
バス停と道路ぐらいしか思い当たらない。
彼女と会って歩き始めると、彼女が
「日限地蔵って地蔵があるの、
知っている?」と聞いてきた。
「エッ、地蔵があるの?だからバス停も
日限地蔵って名前だったの?!」
今迄 なんで ” 地蔵 ” という名前がついて
いるのか? と思っていた。
多分、昔、ここには地蔵が置かれていたのだろう
ぐらいにしか考えていなかったのだが・・・。
それも私の頭の中の地蔵は、よくある
何体か並んだ小さな地蔵だった。
そこで行って見ると、近くにある天満宮
ほどの大きさ。
昔からあるという。
彼女は親に連れられて、よくここに
来たそうだ。
昔は地蔵に来るには、今のように舗装も
されておらず、周りに草が茂った細い道を
通ってきたらしい。
そして昨日は ” 4 月14 日 ”
「4 がつく日は地蔵の日」ということも
教えてもらった。
今迄ここに住んでいながら、60 を超えて
初めて知ったことばかりだった。
洗いながら願ったことは
昔は「4 がつく日」には、縁日が出ていたと言う。
だから親に誘われると、縁日の飴が目当てで
一緒に行ったと、彼女は言っていた。
「今日もあるの?」と聞いたら、
もう縁日は出ていないだろうとの
返事。
残念! 屋台の焼きそば、たこ焼きを
食べたかった。
でもなぜ ” 4 の日が地蔵の日 ” なのか聞いたら
知らないと言う。
そこで調べてみた。
地蔵菩薩の命日が 4 月 24 日ということから
きているようだ。
そのため、4 のつく日を ” 地蔵の日 ” として
縁日が開かれていたとのこと。
じつは恥ずかしながら、” 地蔵 ” 自体
よく知らなかった。
神宮やお寺は知っているけど、地蔵って
何なの?
これも調べたところによると、
お地蔵様は、仏教の信仰対象である菩薩の一人。
お釈迦様が入滅(亡くなること)されたあと、
未来の菩薩である「弥勒菩薩」が現れるまで
56億7000万年の間、仏様は不在。
そこで、その仏様がいない間、代わりとなったのが
お地蔵様。
【引用元 四国おへんろ】
日限地蔵に着くと、けっこう人が来ていた。
地蔵の像に水をかけて、頭を撫でると
頭がよくなるらしい。
![地蔵様](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/04/jizo-396x480.jpg)
また頭だけでなく、自分のからだの部分で
良くなってほしいと思ったところを撫でると、
これもいいらしい。
あぐらを組んだ地蔵の前にいくと
人々が地蔵に水をかけて、たわしで
洗っている。
タワシだから、あまりゴシゴシ洗うと痛そう。
でもそのおかげか、地蔵はツヤツヤしていた。
私も洗いながら、
・ 頭がよくなりますように
・ 老眼がこれ以上進みませんように
・ 鼻が高くなりますように
と願ったが、友達に
「もう遅いよ!」と言われて納得。
確かに今からでは、もう遅いかな~。
昔ながらのみたらし団子
そこに ” 田辺屋 “という
和菓子屋さんがあった。
昔からあるらしい。
” 田辺屋 ” は知っている。
近所にあった和菓子屋で、子供の頃
よく買いに行かされた。
そこの、みたらし団子が好物だった。
その頃 私は、蜜団子と呼んでいたのだが・・・。
見たらし団子 4 本入りのパックを買って
ふたりで分けた。
通常なら隣に休憩所があるのだが、
昨日は閉まっていた。
「お詫び」と題して謝罪の文が書かれて
いたから、急だったようだ。
そのみたらし団子、一口食べたら
昔の想い出が蘇った。
母親に頼まれて買って帰る。
早く食べたくて、団子を見つめながら
母親から「さあ、食べましょう」と
声がかかるのを待っていた。
団子はほんのり暖かくて、黒い焼き跡が
残っている。
口に入れるともっちりしていて、
その上にたっぷりかかった蜜が
これまた美味しかった。
こんな美味しいみたらし団子は
最近食べたことがない。
食べた後になって、写真を撮るのを
忘れたことに気が付いた。
大きくてツヤツヤのみたらし団子。
開けたらすぐに、口に入れられずには
いられなかった。
ふたりで
「美味しいね~、昔ながらの味だね~」
と言いながら、
アッという間に食べてしまった。
帰り際、可愛いタヌキがいたので
そこでパチリ。
![タヌキ](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/04/tanuki-446x480.jpg)
地蔵様にお参りをして時計を見ると
12 時をまわっている。
どこかで食べて帰ろうということになった。
少し歩くと、天ぷら屋があった。
天ぷらも、ずっと食べていない。
彼女も天ぷらが好きだということで、
そのお店に入った。
外見はファミレスのような感じだったが、
入ってみると、真ん中にカウンターがあり、
目の前で天ぷらを揚げている。
![店内](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/04/tennai-360x480.jpg)
明るくてとてもきれいな店内だった。
テーブルに案内されて、注文する。
ふたりとも、天丼にした。
出てきた天丼はとても豪華。
![天丼](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/04/tendon-467x480.jpg)
まず見た目で楽しんで、それから味を楽しむと
言うが、ほんとうにそのとおり。
海苔も揚げてあって、パリパリだった。
地蔵菩薩があるということもわかったし、
長年生きてきた地名の由来もわかった。
美味しい揚げたての天ぷらも食べる
ことができたし。
「4の日」は最高にいい日になった。
帰りはまたふたりで、歩いて帰ってきた。
帰りにちょっとお茶して、お喋り。
そこでは抹茶ラテを注文。
シドニーではこの抹茶ラテを
よく飲んでいた。
シドニーに戻ったら、また飲みにいこう。
家に帰り歩数計を見ると、8000歩弱。
1日8000歩 歩けばいいというから
健康面もバッチリ。
お地蔵様のおかげかな?