不満に思ったら、言うか行動に移す
昨日の早朝、ウォーキングをしていたら、
「なに、これ?」と思う標識を見ました。
写真に撮っておきましたが、街の名前が
書かれた標識が、上下逆さまになっているのです。
そこは毎日通っていたところ、気が付か
なかったのか、それとも事故でもあって
取り変えた際に間違えたのか?
でも取り付けの際に間違えるなんて、
ちょっと考えられません。
なにかのジョーク?
興味があったので、写真に撮っておきました。
途中で会った人にこの話をしたら、昨日から
逆さまになっているとのこと。
なんでもフランス中、多くの街で 村の入口
と出口の標識が、標識が逆さまになっているようです。
これは、農民の一種の抗議運動でした。
殆どの街で、夜中に標識が逆さまに
されたようです。
農民の言い分は、
わが国の農民は、
・鳥インフルエンザ
・経済状況
・補償金の未払い
などで、共通農業政策の困難を抱えている。
嵐の被害もあり、そのうえ干ばつなど
自然災害の影響で、収穫量が落ちている。
酪農を営んでいる人達も、干ばつで牧草が
育たず、飼料は輸入に頼っている。
それなのに、政府の対策は満足できるような
ものはなく、肉や野菜など不足している分を
海外からの輸入に頼っている。
そこで彼らの不満が、爆発したようです。
この逆さまの標識の意味は、
「私たちは逆さまになって歩いている」
「今の状況は、ふつうの状態ではない」
ということなのでしょう。
彼らは先週の火曜日には、一部のスーパーで
輸入品の棚を空にするということもしています。
不満があれば行動する
フランス人は、不満があればすぐに
口にだすか、行動します。
日本だと「こんなことを言ったら何て
思われるか?」とか、
「自分が我慢すれば丸くおさまるし」
なんて思って、なかなか口に出さない人も
多いのではないでしょうか。
フランス人はそこが違います。
彼らは不満を感じたら、すぐに言います。
ただ彼らにも、それなりの理由があるようです。
その理由とは、
- 不満を抱えたままだと、お互いの関係が
悪くなる。 - 意見は違ってあたりまえなので、
自分の思っていることを言うほうが、
お互いに分かり合える。 - 自分が考えていることには、信念があるので、
言えば、相手もわかってくれる。
だそうです。
言っていることは、一理ありますが、
はたしてすべての人がそうなのかは???。
彼らも標識を逆さまにするという行為は、
信念のうえに立って行ったようです。
ロワール地方の農民は、この行為をする前に
ロワール市長と地方市長の協会に、
『この行為について警告する書簡』を送っています。
現在、一部の市では、標識がまだ逆さまのままです。
「一部の市長が看板を立て直さないという
事実は、我々に対する支持の表れである」
と言っています。
そのせいかどうかわかりませんが、今朝
昨日逆さまになっていた標識の前を通ったら、
直されていました。
私の住んでいる地域の市長は、
「彼らの支持はしない」ということに
なるのでしょう。
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