いつの間にか下着が汚れている
「便失禁」という言葉、聞いたことありますか?
「便失禁」とは、便のコントロールがうまく
いかない状態のことです。
便を出さずに留めておこうとしても、便が
肛門から漏れ出る状態のことを言います。
日本では、
65 歳以上の男性 8.7%、女性 6.6%に
みられ、決して まれな病気ではありません。
原因は、
- 加齢
年齢による機能低下 - 出産による括約筋損傷
自然分娩の約3%の人は、便失禁を経験
するといわれています。 - 手術や病気によるもの
痔の悪化や、大腸がんの手術。
ストレスなどが原因で下痢を
繰り返す “過敏性腸症候群”。
または “糖尿病”。
これらがあげられます。
便は、大腸のぜん動運動によって運ばれます。
ふつう、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)
という肛門の筋肉が締まっているため、便は
漏れません。
便により直腸の壁が刺激されると、その
刺激が脳に伝わります。
すると、脳は便意を感じるため、肛門括約筋
を緩めて便を排せつします。
その肛門括約筋や直腸、肛門、便を感じる
神経などの働きが障害されることで、便
が漏れる「便失禁」を招いてしまうのです。
『便失禁』は病気です。
現在 500 万人以上が悩まされている
「便失禁」。
ただ便失禁を自覚していても、約 80 %の
人は病院に行かないようです。
やはり恥ずかしく感じ、受診することを
ためらってしまう。
家族にも言えず、ひとりで悩んでいる方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
また医者に行くとしても、何科に行けば
よいのかわからない。
医者に行った 15 %の人は専門医に
行かなかったため、訪れた病院でなかなか
便失禁ということを伝えられず、適切な
治療をしてもらえなかったり、また医師に
よっては、あきらめるように言われたこと
もあるようです。
現在 専門の医者にかかり、適切な治療を
している人は、わずか 5 %だそうです。
『便失禁』を自覚すると、生活にも支障を
きたします。
便が漏れるという不安や心配を抱えると、
常にトイレの場所が気になったり、
日常生活で様々なストレスがたまって、
精神的負担となります。
その結果、生活の質を損なうこともあるのです。
便失禁を治すには
ご自宅である程度、改善できる方法があります。
1. まず、【食生活の見直し】
食材により、積極的に摂ったほうがよい食材。
避けたほうがよい食材があります。
積極的に摂ったほうがよいのは、
不溶性食物繊維。
便が軟らかいと、便失禁が起こりやすくなります。
これらは、便を硬めにする効果があります。
- 大麦や玄米などの穀類
- さつま芋
- ごぼう
- にんじん
- 小松菜
- 大豆
- 豆腐
などに多く含まれています。
逆に避けたほうがよいのは、
- コーヒーや紅茶などに含まれる
カフェイン - アルコール
- 柑橘系の果物
- 香辛料の多い食品
これらは、腸の動きを活発にし、
下痢を引き起こしやすくします。
2. 次に、【排便習慣】です。
便意を感じたときには、速やかにトイレに
行って排便することが大事です。
直腸に便がたまっていなければ、便がもれる
ことはありません。
外出時や就寝前には、排便する習慣をつけましょう。
また外出先では、あらかじめトイレの
場所を把握しておくと、精神的に違って
きます。
3. 【弱った肛門括約筋を鍛える】
これには、骨盤底筋訓練が有効です。
骨盤底筋とは、肛門の筋肉などを含む
骨盤周辺の筋肉です。
底筋を収縮させて筋力をつけることで、
便失禁の症状の改善を図ることが期待できます。
【やりかた】は、
- お尻の穴をすぼめるイメージで、尿道、肛門を
締めます。
お尻の筋肉に力が入ってないことを確認して
行ってください。
女性は、膣も同様に締めます。
腟を締めるように行うと、上手くできること
があります。 - 骨盤底の筋肉を頭のほうへ引き上げるように、
5 ~ 8 秒間保ちます。
強く締めるのを 3 回行い、締めたときと
同じくらいの時間休みます。
【ポイント】
腹筋に力を入れると腹圧が上昇して、便が
もれるおそれがあります。
そのため、腹筋には力を入れません。
お腹に片方の手を当てて、腹筋に力が
入ってないことを確かめながら行ってください。
1 セット:10 ~ 20 回
目安としては、1 日に 3 ~ 5 セット行います。
じつは、私は便失禁の経験があります。
恥ずかしいので、誰にも言っていません。
過去に 2 回なりました。
ウォーキングをして帰ってくると、
下着が汚れていました。
その上、家にいるときでさえ下着を汚しました。
ほんとうにショックでした。
相当悩みましたが、医者には行かず・・・。
理由は、フランスではまず主治医に
行かなければならず、そこで紹介状を
書いてもらわないと、専門医に行かれないのです。
紹介状を書いてもらっても、予約が取れる
まで、けっこう時間がかかります。
そんなことから、自分で治せないか
調べてみた結果、食事と筋肉の訓練で
改善したのです。
2 回目もこの方法で治りました。
わたしの場合、植物繊維の摂りすぎも
あったようです。
玄米を食べ、野菜を減らしたら改善しました。
人によって違うと思いますが、
ご自分のからだに合わせて、摂取する
植物繊維の量を調節するのも、効果が
あるかもしれません。
今はおさまっている便失禁ですが、やはり
これはストレスになります。
専門医にかかりましょう。
『便失禁』は、病気です。
上記でご紹介したように食事を見直したり、
骨盤底筋訓練で改善できればいいのですが、
それでも改善しない場合は、受診することを
おすすめいたします。
便失禁の程度によるようですが、
症状が軽度のものは、内科的治療だけで
ほとんど症状がなくなるぐらい改善するようです。
ただ症状が重度の場合は、治療後も完璧に
治ることは困難な場合もあるようです。
早目に受診されたほうがよいですね。
ただ上記に書いたようなこともあります
ので、専門医に行くことをおすすめいたします。
下記に記したサイトで、あなたのご自宅の
近所に、治療をしてくれる医者があるか
どうか検索できます。
じつは、以前は
『便失禁に関するガイドライン』が
ありませんでした。
でも、2017 年 2 月に日本初の
『便失禁診療ガイドライン』が刊行された
ことで、専門医だけでなく、一般内科や
産婦人科の医師も診療できるよう、検査や
治療法が明確になりました。
それでもまだ、医師によっては
あきらめるように言う人もいるようです。
ですから、便失禁を適切に治療してくれる
医者に行かなければなりません。
下記のサイトは、「お尻の健康.jp」と
いうサイトですが、便失禁に関して
詳しく書かれています。
ぜひ、調べてみてください。
サイト【お尻の健康.jp】
下記のURLから、お近くの病院や
クリニックを検索できます。
https://oshiri-kenko.jp/search/
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