オメガ 6 脂肪酸:健康への鍵を手にするバランスの取り方

悪者扱いのオメガ6脂肪酸


先日、友人と話をしていて食用油の話に
なりました。

オメガ6脂肪酸の話になったのですが、
彼女がいうには「オメガ6脂肪酸はからだ
に悪いから、摂らない方がいい」というのです。

彼女は、日頃買う食品もオーガニックが多く、
健康にはとても気を使っています。

でも、“オメガ6脂肪酸は からだに悪い”
というのは間違いです。

確かにオメガ6脂肪酸を過剰に摂取すると、
健康リスクを引き起こす可能性があります。

例えば、心血管疾患炎症性疾患などです。


でも・・・
オメガ6脂肪酸はオメガ3脂肪酸と同様、
「必須脂肪酸」と呼ばれ、人体では作る
ことができないため、どちらも食品から必ず
摂らないといけないもの
です。

彼女がいうには、「オメガ6脂肪酸はからだに
悪影響しか与えない」だそうです。

「オメガ6脂肪酸が多く含まれている
コーン油、ひまわり油などは避けるべき」
とも言っていました。

フランスではひまわり油はサラダ油として、
コーン油は揚げ物によく使っています。

確かにこれらをオリーブオイルに変えた
ほうが、揚げ物もカラッと美味しくできます
し、からだにもいいです。

ただすべての人がオリーブオイルで
代用できるかというと、ちょっと難しい。

その理由は、オイルの値段が違うからです。
フランス人の家庭でよく作る、フライドポテト。
これは油をけっこう使います。

それに同じ油を何度も使っていると、からだに
悪いので、ひんぱんに取り替えます。
そうすると、揚げ物にはやはりコーン油と
なるでしょう。


ただ揚げ物にオリーブオイルを使う場合
ひとつ注意点として、オリーブオイルの
種類によっては、揚げ物に適さないオイルが
あり
ますので、この点は注意が必要です。

揚げ物に適さないオリーブオイルとは、
発煙点が低いオリーブオイルです。

発煙点が低いと煙が出ますし、煙には有
物質が含まれ
ています。

揚げ物をするときの油の目安の温度は、
180℃と言われています。

エクストラバージンオリーブオイルの中には、
発煙点が160℃くらいのものがありますが、
160℃では、揚げ物には使えません。

揚げ物には、純度の高い精製オリーブオイル
もしくは精製オリーブオイルにエクストラ
バージンオイルを混ぜた「ピュアオリーブ
オイル」おススメです。



話がそれましたが、オメガ6脂肪酸は、
あらゆる食品に含まれていますので、
避けるのはまず無理だと思うのです。

オメガ 6 脂肪酸は、牛肉、豚肉、卵、バター
ナッツ類などにも含まれています。

「オメガ 6 脂肪酸は摂取しない」と思っても、
完全に遮断することは困難です。


加工食品、インスタント食品、スナック菓子、
ファストフード
にも含まれています。
ただ、これらは避けたほうがいいでしょう。



健康に必要なオメガ6脂肪酸

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、私たち
の健康を守る上で絶対に欠かせません。

どちらも全身の細胞膜の材料になるなど、
とても重要な働きをしています。

ただ上記で書いたように、体内では作ることが
できないので、食品から摂るしかないのです。



オメガ6脂肪酸が悪者になる理由は、
『摂りすぎると健康を損ねる危険性のある
脂肪酸』だからでしょう。

オメガ6脂肪酸を過剰に摂取すると、

  • 血が固まりやすくなる傾向があり、
    心筋梗塞のリスクが高まる

  • 体内で炎症が過剰に発生し、
    アレルギー反応が起こりやすくなる

  • 動脈硬化を引き起こす原因になる

でもオメガ6脂肪酸は、私達のからだの
中で重要な働きをしています。

  • 細胞機能をサポート

    細胞膜の健康を維持する、細胞膜の
    主要な構成要素の一つ

  • 悪玉コレステロールを減少させる

    そのため、血中コレステロールが減り、
    血圧を適正範囲に下げる効果が期待できる。


  • 動脈硬化予防

  • 認知機能改善

  • アレルギー症状を緩和



また、最近の研究でわかったこととして、
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、
正反対の役割をしているということです。

【オメガ6脂肪酸】

白血球を活性化して病原菌などと戦う


【オメガ3脂肪酸】

白血球の働きを抑制、炎症を抑える


このバランスが崩れるとどうなるのか?

京都大学大学院医学研究科がマウスを使って
実験をしたところ、

オメガ6脂肪酸が増えると、白血球の数が
大きく増えます。

・過剰なオメガ6が白血球を暴走させ、

・さらには病原菌のような外敵ではなく、
 血管など自分の細胞も攻撃してしまって
 いる可能性がある

というのです。

こうした状態が続くと、次第に血管の壁が
傷つき、そこにコレステロールなどが溜まり、
動脈硬化を引き起こすことにつながると考え
られています。


ですから、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸
をバランス良く保つ
ことが、健康には欠かせ
ない
のです。


ではどのように摂取したらいいのでしょう。

世界中の様々な疫学調査から、オメガ3脂肪酸
とオメガ6脂肪酸をどのくらいのバランスで
摂れば良いのかが、明らかになってきています。

血液中のオメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸
バランスが “1:2”くらいまでは、心臓病
での死亡リスクが低い


それを超えてオメガ6の方が多くなると、
急激に死亡リスクが高まることが示唆されています。

ただ現在
日本人のオメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸
のバランスは、“1:10” にもなっているようです。



オメガ3:オメガ6・比率を1:2に近づける



では、どうしたらオメガ3:オメガ6の比率
を1:2に近づけられるのでしょうか?

宮城大学・石川伸一教授(栄養学専門)に
よると、
オメガ3脂肪酸を増やす作戦が良いとのことです。

上記で書いたように、現代の食生活では、
オメガ6脂肪酸を減らすのは難しいからです。


それには、

イワシ・サンマ・サバのような青魚
  を食べること。

アマニ油やエゴマ油を使う


そして一番の方法は、加工食品などを減らし、
バランスよく食べること。


またトランス脂肪酸も減らしたほうがいいです。

トランス脂肪酸を含む食品は、

  • マーガリン

  • ショートニング

  • ファストフード

  • スナック菓子

  • カップラーメン

  • 菓子パン


とはいっても・・・
あまり「あれもダメ」「これもダメ」と
いうのはストレスが溜まるばかり。

極端な制限は、ストレスを増やすだけです。
たまにはからだに悪いとはわかっていても
食べたいときはありますし、
あまり我満し過ぎると、その反動で過剰に
食べてしまう
こともあります。

ただ、過剰摂取は健康に良くありません。
バランスを意識して食べることが大切ですね






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