要介護につながる、高齢者の「いつの間にか骨折」

高齢者に多い、「いつの間にか骨折」

いつの間にか骨折


骨は骨格を形成するための、体を支える
ただの骨組みと思っていませんか?

最近の研究で、骨には全く違う役割がある
ことが分かってきました。

骨には血管もあり、そのうえ、骨から出る
ホルモンが、様々な臓器を活性化する働きが
ある
ことが分かってきたのです。

今日は、骨から出るホルモンの働きと、
そして私達のカラダにとって、重要な
役割を担う骨を強くする方法を、ご紹介いたします。


『脊椎圧迫骨折』ってご存じですか?

友人の知り合いが、背中が痛いので病院に
行ったら、なんと骨折していたというのです。
それも背骨。

いつ骨折したのか、本人はわからないよう
です。

背骨を骨折して、すぐに気が付かないなんて、
聞いてびっくりしました。

詳しい状況は知りませんが、転んだわけでも
ないのに、いつのまにか骨折してしまったようです。


どうしてそのような骨折が起こるのか、ネット
で検索してみると、

「脊椎圧迫骨折とは、脊椎という背骨の一部
が圧迫されて起こる骨折。
上下からの圧力が脊椎に加わることで、骨が
つぶれるように折れてしまう。」


と、書いてありました。

『脊椎圧迫骨折』は、65歳くらいから発生
しやすく、特に女性に多い
とのこと。

原因として

  • 骨粗しょう症
  • 衝撃

これらが原因で骨折するようです。

骨粗しょう症になると、骨がもろくなるため、
体の重みを支えきれずに、ゆっくりと椎体が
つぶれていき
ます。
この骨折は、痛みもないので「いつの間に
か骨折」
という名前でも呼ばれているようです。

身長が 2 cm以上縮んだとか、背骨が
曲がっている方は、脊椎圧迫骨折の可能性
があるかもしれないとのことです。


私はじっさい身長が低くなりましたし、
人間ドックで、骨粗鬆症と言われたので、
心配になり、さっそく調べてみました。


骨がもろくなると、日常の些細なこと、
たとえばくしゃみでも骨折してしまうようで、
するとその後 激しく痛むようです。

くしゃみで骨折なんて、恐ろしいですね。

私は去年、ベッドからのダイビングで肋骨を
痛めましたが、このようにならなくてよかったです。

医者に行っていないので、骨折かヒビか
わかりませんが、打ったときはとにかく
激痛でした。


そして・・・、
上記の記事には、さらに恐ろしいことが
書かれていました。
年齢を重ねてからの背骨の骨折は、5 年生存
率が 60% 程度
とのこと。

すべてのガンの 5 年生存率が 70% です。
ということは、ガンよりも生存率が低いのです。



骨が弱るとどうなる?



骨が弱ると、筋肉も弱ります。
「筋肉をつけないと」と筋トレをしても、
肝心の骨が弱いと、あまり効果がでないと
いうことになります。

そのうえ、骨が弱ると「見た目が老ける」のです。

というのも、背骨や他の部位に比べ、顔の
骨は早くから弱ってきます。
なんと、アゴの骨は 40 代から骨密度が低下
してくるようです。

顔の骨の密度が減ると

  • 目の穴が広がって、目が後ろに行くため、
    目が小さく見える

  • 目尻に大きなシワができる

  • ほっぺたを支えていた頬骨が減り、
    支えを失くしたほっぺたの肉や皮膚が
    下に落ちて、ほうれい線やたるみ
    できる。

  • 下アゴの骨が減り、骨格が細くなり
    顔が長く見える

これが “老け顔の原因” となります。


こうなるといくら高価な美容液や化粧品を
使っても、支えている骨が原因ですので
効果がありません。


また、骨とお肌の関係も密接なようです。

閉経後の女性で、骨密度が高い女性のほうが
肌のハリがあり骨密度が低い女性ハリが
少なく、シワが多い
ということが最近の研究で
わかったようです。


骨は血糖値とも密接な関係があります。

血糖値の上昇は、糖化の原因となります。
年齢を重ねるにつれて、肌が固くなったり
黄色っぽくなるのは、糖化のせいです。


骨の細胞が作る “オステオカルシン”。
この “オステオカルシン” は、血糖値を安定
させるインスリンの分泌を促します
その他にも、血糖値やエネルギー代謝の調節
重要な役割を果たしています。


それでは、糖化が進むとどうなるでしょう。

たとえば、食パンをトーストするとこんがり
焼けて褐色になり、固くなりますね。
これが「糖化現象」です。
食パンに含まれる、糖質とタンパク質が結び
ついたために糖化が起こったもの。

糖化が進むということは、これが私達の肌で
起きているということになります。

また、“オステオカルシン” がうまく働かなくなる
と、認知症につながるとも言われています。


この他にも、骨から出るホルモンには、
さまざまな働きがあります。

例をあげてみますと、

  • 幹細胞の代謝を向上させ、肝機能を向上

  • 心臓を活性化し、動脈硬化を予防

  • 皮膚組織と同じ種類のコラーゲンを作り
    出し、シワの数と相関が高い

  • 骨が作るFGF23というホルモンが腎機能を
    向上
    、血液をきれいにしてくれる働きを
    促進させる

  • 男性ホルモンを増やし生殖能力を向上

  • 記憶力アップ



骨から出るホルモンには、こんなにたくさん
の働きがあったのです。




骨を強くするには


もう、それなら骨を丈夫にする。
これしかないですね。

「でも骨って、今からでも丈夫になるの?」
と思われた方。

骨は歳に関係なく、何歳からでも丈夫に
なります


それも簡単で、いつでもどこでもできる
方法があるんです。

1つ目は、【かかと落とし】

やりかたは、

  • 肩の力を抜き背筋を伸ばし、足を肩幅
    に開いて立つ。

  • ゆっくり大きく真上に伸び上がる。
    (2〜3 cmから始め少しずつ高くする)
    体調や慣れに伴い高さを調節。
  • ストンと一気にかかとを落とす。
    1 日 30 回以上行う。
    (空いた時間に少しずつ)

目安として、1 日 50 回がいいようです。

ふらふらする場合は、椅子の背につかまった
り、壁などに手をついてやってもOKです。
転倒しないように気をつけてくださいね。
絶対に無理はしないでください




2つ目の方法は、【ミニジャンプ

高さ 10 cmくらいの台に乗り、軽く
ジャンプして下りるというもの。

かかと落としよりも、刺激が強くなります。

こちらも、1日 30 ~ 50 回が目安です。


どちらも、毎日続けてください。
骨粗鬆症の人だけではなく、血糖値が高め
の人にもおすすめです。


これらの方法は、実証実験も行われています。
1995 年に、イギリスのノッティンガムの
“クイーンズメディカルスクール” で実証実験
をしたところ、人によっては 6 ヶ月ほどで、
骨密度が高くなったとの報告があります。
1 年を目安にしてください。


骨が弱れば、骨折するリスクが高くなります。

介護が必要となる原因でもっとも多いのは
認知症ですが、第4位が骨折です。
(内閣府「令和元年版高齢社会白書」より)


高齢者の骨折で多く見られる、大腿骨の骨折
状態によっては、長い間ベッドの上で過ごす
ことになります。

また、長引く入院は認知機能を低下させる
こともあります。

高齢者の場合、寝たきり状態が長く続けば
歩けなくなる可能性も高くなるため、骨折を
きっかけに要介護状態になる
人は少なくないのです。


ところで、高齢者が転倒する場所ですが、
外だけではありません。

東京消防庁の統計によると、自宅内でも
頻繁に転倒事故
が起きています。

平たんに見えている畳やフローリングで、
滑ったり、足をあげたつもりが上がって
いなかったり。

足をあげたつもりがあがっていなかった。
これは私も経験があります。

ほんの数ミリのカーペットやマットに、
足をとられてしまったということも・・・。
コードも危ないです。

慣れている場所だからと、油断してしまう
のかもしれません。
ですから、転倒予防には環境の整備も大切ですね。


将来、介護に頼らなくてもすむように、
いつまでも自分の足で歩けるよう、今から
骨を鍛えてみませんか。

骨がしっかりしていれば、老け顔にもなり
にくい
ですし、糖尿病になるリスクも低く
なります。




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