生牡蠣&ノロウイルス
フランスではクリスマスになると、
ほとんどの家庭で生牡蠣が出されます。
我が家でも、毎年 生牡蠣を食べます。
我が家はレモンをかけるだけですが、
シャンパンビネガー、エシャロットのみじん切り
ソースも有名です。
でも、この生牡蠣。
生ですから、あたることもあります。
3 年前になりますが、生牡蠣を食べて、
翌日から2 日間寝込んでしまいました。
生牡蠣は毎年食べていますが、あたったのは
初めて。
大晦日に生牡蠣を食べたのですが、
元旦、起きたらめまいがするのです。
クリスマスだけでなく、フランスでは
大晦日も生牡蠣を食べます。
起きた途端 吐き気がして、起き上がると
同時にめまいがしました。
じつはクリスマスの 1 週間前に愛犬の
体長が悪くなり、その後クリスマスの
夜に召されました。
愛犬が突如いなくなったので、めまいや
吐き気はそのせいかと思っていたのです。
でもそれにしてもめまいは続くし、食欲はゼロ。
1 日ベッドに横になっていましたが、よく
なりません。
いくらなんでも、これはおかしい!と感じました。
あまりにも酷いので、救急の医者に電話を
かけたところ、「生牡蠣を食べましたか?」
と聞かれたのです。
「食べました」と答えると、「多分その生
牡蠣のせいでしょう」と言われたのです。
その頃、生牡蠣の食中毒があったようです。
「2 日経っても変わらないようだったら、
すぐに医者に行ってください」と言われました。
幸い私は、その日の夜には吐き気も
めまいもおさまりました。
生牡蠣の食中毒は、ノロウイルスによるもの
が多いようです。
ふつうは 2 日か 3 日で治るようですが、
ウイルスが強いと、命にかかわることも
あります。
そのようなことがありましたが、我が家
では毎年、生牡蠣を食べています。
今年も生牡蠣を食べたのですが、そのときに
息子も生牡蠣にあたって、病院に行ったことが
あったと知りました。
私が生牡蠣にあたった年でした。
消防士 20 人以上が食中毒
今年もやはり、生牡蠣による食中毒は
発生しています。
クリスマス前に、消防士 20 人以上が
生牡蠣にあたりました。
12 月 9 日、消防署の食事会で、ブールヌフ湾
北部で採れた牡蠣が出されました。
その後、消防士 20 人を含む約 40 人が食中毒に
なってしまったのです。
激しい腹痛のため、病院に行った人もいます。
すぐに保健当局に通報され、地域保健局
(ARS)によって調査が開始されました。
その後、カキの汚染が判明し、ブールヌフ湾
北部の 牡蠣は、販売を禁止されています。
原因は、ノロウイルスによるものでした。
牡蠣の食中毒は、ときどき起こっていますが、
特に大雨の後が危ないようです。
理由は、沿岸地域に降った大雨により、廃水
による自然環境汚染のリスクが高まるためです。
大雨の影響で、下水処理場、揚水ステーション、
土壌洗浄からの流出後に海で発見されるノロウイルス。
牡蠣養殖業者にとって、この汚染現象は最も
重大な脅威となります。
そのため 牡蠣生産者も自己検査を実施して
おり、牡蠣を浄化槽に入れることもあるようです。
それでもノロウイルスによる食中毒は、
発生します。
今年は消防署の食中毒事件から、
ロワール=アトランティック産の
牡蠣は販売禁止となっています。
市場に出すことができない牡蠣が、12 トンか
13 トンあると推定されており、クリスマス、
年始が売り上げの半分を占める牡蠣業者には
そうとうな痛手となります。
最近は一晩に何ヶ月分の雨が降ったり、
異常な大雨は年々増えています。
そのせいか生牡蠣はここ数年、食中毒が
増えています。
フランスのクリスマス定番の生牡蠣、
今後も安心して食べたいものです。
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