股関節の役割、骨盤の安定性と歩行
突然、股関節が痛くなって歩けなくなった。
片足の股関節だけが痛い。
このような状態になると、
何か悪い原因で起こっているのではないか？
と心配になったり、
「病院に行ったほうが良いかな？」と
不安になりますよね。
そこでこのブログでは、
・ 股関節の痛みの一般的な原因
・ ご自身での対処方法
・ 医療機関を受診する際の目安
などについて役に立つ情報をまとめました。
股関節痛は、放置してしまうと日常生活に
大きな支障をもたらします。
歩くのが辛くなると、外出の頻度も
少なくなります。
運動不足になりますし、精神的にも
影響してきます。
股関節の健康について理解し、適切な
対処法を知ることが重要です。
股関節の役割とは？
股関節は身体の中で最も可動域の大きな
関節で、身体を動かすための重要な役割を
担っています。
なぜ股関節に痛みが出てしまうのでしょうか。
加齢に伴って、あるいは体重が重いほど、
関節に負担がかかって軟骨が減りやすく
なります。
また日本人は、先天性股関節脱臼や形成不全、
二次性股関節症が多いのです。
片足の股関節だけが痛いという方、
いらっしゃいますか。
私もこの前、股関節が痛くなったのですが
片足だけでした。
股関節は左右の鼠径部が同時に痛むことも
あれば、左右いずれかが痛むこともあるようです。
また過去に怪我を負った後遺症などが
原因で、バランスが崩れていることも
挙げられます。
変形症股関節症
股関節の病気は 4 つあります。
- 変形性股関節
- リウマチ性股関節症
- 骨頭壊死
- 大腿骨頚部骨折
ただほとんどの方は、変形性股関節症の
ようです。
初期症状としては、
・ 長く歩いたりした後に、だるさや
重いなどの違和感を感じます。
ひどくなってくると、
・ 立ち上がったときや、車を降りてからの
1 歩目が痛くて踏み出せないといった症状が
でてきます。
最もひどい症状としては、じっとしていても
痛い安静時痛です。
安静時痛は、股関節の炎症が強くなり、
水がたまったときに出てきます。
膝と違い、股関節は水が溜まっても、
外見での診断は難しいです。
これらの痛みは、ずっと同じ程度で続く
わけではなく、数週間もしくは数か月単位で
痛みが軽くなったり、強くなったりを
繰り返します。
ただ関節の損傷が良くなったわけではない
ので、病状は進行していくことが多いです。
変形性股関節症の原因と治療法
変形性股関節症は様々な原因で発症し、
幼児から高齢者と幅広く発症します。
日本国内の 80 ％以上は、股関節形成
不全症が原因といわれています。
股関節形成不全とは、股関節の骨盤側の
かぶさりが不十分な状態です。
そのため、負荷を支える範囲が狭くなり、
年齢とともに骨・軟骨が損傷していくのです。
４０～５０ 歳ごろに医療機関を受診される
患者さんが多いようですが、股関節形成
不全の多くは女性です。
そのため、変形性股関節症も
女性が多くなっています。
治療法としては、
・ 薬物療法
・ 温熱療法
温めることで股関節の血行をよくし、
筋肉をほぐして痛みをやわらげます。
慢性の痛みへの対策として効果的です。
・ 運動療法
ストレッチと筋肉トレーニングが効果的です。
ただ 変形した股関節が正常になることは
ありません。
ご参考のため、NHKの「股関節を鍛える
運動」をご紹介致しますね。
太ももの前側にある大腿四頭筋を鍛えて、
歩行しやすくする運動です。
・ 床にあおむけになり、ひざを直角になる
ように曲げます。
・ 片側のひざを伸ばし、ゆっくり
上げられるところまで上げ、7 ～ 8 秒
止めてからゆっくり元に戻します。
・ 反対側の脚も同じように行います。
左右各 10 回程度を 1 セットとし、
1 日 3 セット行います。
動画はこちらからご覧いただけます。
次に手術です。
日常生活に支障が出るほど痛みが強い
場合は、手術を検討した方がいいでしょう。
股関節痛に対する運動の注意点と予防法
痛みがでているのに無理に運動する人が
いますが、運動すれば多かれ少なかれ軟骨に
負荷がかかります。
痛いときは安静にして、休むのが一番です。
股関節の痛みを我慢して動いていると、
軟骨が減り、変形したほうの足が短くなります。
過度なストレッチや筋トレは、NGです。
過度の筋トレはNG
股関節が痛くなると関節の曲がりや
ひねりが悪くなります。
無理にストレッチをするとかえって悪化
してしまうので、痛みのない範囲で
ゆっくり動かす方がいいです。
しゃがみ込み動作も控えてください。
痛くて病院に行くような方に必要なのは
「治療」です。
本来は治療が必要な方が正しい治療をせず、
必要のない筋力増強訓練やストレッチを
すると、いつまで経っても治りません。
かえって悪化してしまいます。
関節痛にならないためには、日頃から
関節に負担をかけないようにすることです。
下記のことに気をつけましょう。
食事
肥満は股関節の軟骨へのストレスに
なります。
適切な体重を維持できるように、バランスの
取れた食事とカロリーを心がけるように
しましょう。
飲酒と喫煙
毎日 日本酒換算で 2 合以上の飲酒や
毎日 20 本以上の喫煙は、
大腿骨頭壊死症にかかりやすくなります。
適度な運動
適度な運動は効果的です。
貧乏ゆすりは股関節を長持ちさせると
いわれています。
プールで歩くことも体重をかけずに
筋肉を鍛えられるので、股関節が
痛む方にはおすすめです。
痛みのない範囲で運動すれば、
しばらくの間は予防になります。
でも痛みがひどいときは自己判断せず、
整形外科を受診なさることをおすすめします。
股関節を負担から守って、いつまでも
元気に歩ける身体を目指しましょう！
【参照】
bjd-jpminamitohoku
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