ヨーロッパと日本・席譲り事情

ヨーロッパと日本の席譲りの対比


昨日、車を整備工場に預けている間、
ショッピングセンター内のベンチで
時間をつぶしていました。

外の気温は 30 度を超えています。
冷房の効いたところで、ベンチに
座れるのはここだけ。

そこに 1 組の夫婦が来ました。
このベンチを目当てに来たのでしょう。

私よりもちょっと上かな?
と思いましたが、
そのとき、空いている席はあり
ませんでした。

空席無し



娘が立って席を譲ると、その女性は
お礼を言って座りました。

じきに車の点検も終わる頃だったので、
私も席を立ちました。



ここが違う・席を譲られたら高齢者?



そこで、日本でのことを思い出したのです。
電車内は混んでいました。
日曜日で、車内には学生がたくさん乗って
いました。
中学の低学年ぐらいだったかな?

みんなリュックを背負って、同じ
Tシャツと短パン。
試合でもあるのでしょう。

駅に着き席が空いたので、ひとりの
学生が座りました。
その後、ひとりの女性が乗ってきて
その学生の前に立ったのです。
お年寄りという感じではありません。
でも若くはありません。

その学生はすぐに席を立って、その女性に
譲ったのですが・・・。

その女性は、「大丈夫です」と言って
断りました。

断られた学生は、戸惑っていましたが、
そのまま席を立ち、友達のところに
行ってしまいました。

日本ではよく、このような光景を
見かけます。


席を譲って断られると、譲ったほうは
また座っていいものかどうか、迷い
ますよね。

私ぐらいの歳になったら、譲って
断られたらまた座り直しますが、若い
人はなかなかできないでしょう。
もし座り直しても、気まずい気持ちで
座っていると思います。

これがヨーロッパだったら、席を
譲って断られることはまずありません。


私が今まで行った国では、
席を譲られた人は、どの人も笑顔で
お礼を言って座っています。

お年寄りではなくても・・・。

それにこちらの人は高齢者だけでなく、
誰にでも席を譲ります。


・ 自分より年上の人
(一般に中年と呼ばれる歳の方)


・ 疲れているように見える人

・ 妊産婦

・ 体の不自由な人

・ 高齢者

このような人が近くに来たら、
席を譲ります。

混んだ車内



譲られた人は、たとえ元気であっても
その親切心を受け止めて、お礼を言って
座ります。


次の駅で降りる場合は断る人もいますが、
そういう方はその旨伝え、必ず次の駅で
降ります。

日本では、「すぐ降りますから」と
断っても、そのまま延々と乗っている
人もいました。


私も今回の日本滞在で、席を譲られました。
私は自分で言うのもなんですが、歳よりも
若く見られることがあります。

電車に乗ってつり革につかまったら、
目の前の中学生らしき男の子が
席を譲ってくれたのです。

もちろん笑顔でお礼を言って、座らせて
もらいました。
それを友人に話したら、
「エーッ」と笑われました。
でもその子には席を譲る対象の歳に
見えたのでしょう。
確かにもう高齢者に入る歳ですしね・・・。


でも・・・人の親切は、素直に受け止める
ほうがいいのではないでしょうか。

席を譲ろうと勇気を出して声をかけた
のに、断られたら・・・。

たまにいるんですよ、こういう人。
「そんな歳ではないから」と言って
断る人。

私からしたら、デリカシーにかけていると
思ってしまいます。

断られた人、特に若い人からすれば
それはトラウマになります。
恥ずかしいし、次回から声をかけて
いいものかどうか、迷うと思うのです。

席を譲って断られた男の子



座れない事情があれば別ですが、
そのときはそれなりに説明し、
そうでない場合は、親切心は
有難くいただいて、お礼を言って
座るほうがいいのではないかと
思うのです。

そうすればその当人だけでなく、
周りの人も暖かい気持ちになるのでは
ないでしょうか。


日本では席を譲られたら、
「自分は高齢者と見られた」
と思う人が多い
のでしょう。

でもそのように考えず、席を譲って
くれた人に感謝して、お礼を言って
座ったらいかがでしょう。


私の子供達は、日本で私が席を譲る
のを見て、小学生のときから車内で
席を譲っています。

フランスの我が家では車移動が多いので、
公共の乗り物はほとんど使いません。



相手の気持ちに寄り添う



日本でのこと。
あるとき、ひとりの中年の女性が
バスに乗ってきて、息子の前に立ちました。
息子は座っていたので、席を譲ったのですが、
「大丈夫、そんなに歳ではないから」と
断ったのです。

息子はどうしていいかわからず、私の顔を
見ました。
「なら、座りなさい」と言いましたが、
そのときの息子からしたら、この女性は
席を譲る対象に見えたのでしょう。
母親よりも歳上でしたから。

この女性には、「できたら座って
欲しかったな」と心の中で思いました。

小学生や中学生は、「お年寄りの
方がいたら席を譲りなさい」と
親に言われているかもしれません。

声をかけるのも勇気がいるでしょう。
それで親切心で席を譲って、
「まだそんな歳ではない」と断られたら
どう思うでしょう。



彼らからしたら、中年でも年寄りに
見えるかもしれません。


ですからその親切心はありがたく
受け取るべきではないのかと
思うのです。

それに車内で若い人に高齢者に
見られたとしても、この先あなたの
人生が変わるわけではありません。

ヨーロッパでは、席を譲ってこのように
断られることはありません。
なので席を譲った人も、譲られた人も
みんな気持ちよくバスや電車に乗っています。

周りの人も、とうぜん和やかな雰囲気に
なります。

みんな笑顔



ちょっとした言葉遣い、気遣いで
自分も周りの人も和やかな気持に
なります。


これから車内で席を譲られたら、
笑顔でお礼を言って、座ってみませんか?







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