高齢者のボランティア活動・死亡リスクは低く幸福感は倍増

シニアのボランティア活動のメリット


高齢者がボランティア活動をすることによって、

死亡リスク、身体障害のリスク:低くなる

身体活動レベル:高くなる

心の健康状態:良好

このようなメリットがあります。


ボランティア活動をすることによって、
社会に利益をもたらすとともに、本人の
健康の維持にも役立つのです。

「孤独死」という言葉、よく聞きますね。
私が住んでいるフランスも、現在は高齢化が
進んで
います。

多くの方が静かに、知られることなく
亡くなっています。
また発見されるのはそうとう経ってから。

なるべく避けたい状況だと思いませんか。

現在、フランスも高齢化社会

高齢化社会


現在フランスも、高齢者の孤立問題
は大きな社会問題です。

2010 年以降、高齢化のスピードが加速して
います。

総人口における 65 歳以上人口の割合が、

・ 2010 年では 16.9%

・ 2021 年1月時点では 21.0%

『超高齢化社会』はすぐ目の前です。


高齢者の孤立問題が社会的課題となったのは、
2023 年の猛暑がきっかけになりました。

8 月1日から8月 20 日までの 20 日間で、
地域によっては 40℃を超える日が1週間
以上続いたのです。

この間 75 歳以上の高齢者を中心に、1万
4,802 人が死亡したといわれています。

通常 フランスは西岸海洋性気候で、夏でも
気温がそれほど上昇せず、湿度も高くありません。

そのため比較的快適に過ごすことができるので、
冷房設備が設置されていないのです。

我が家はエアコンどころか、扇風機もありません。
暑いときには、シャッターをおろせば、
外気が入ってこないので、家の中は涼しいです。
ただ暗くなりますが・・・。

またこの時期はフランスのバカンス時に
当たっていました。
この期間は、長期で出かける人が多いのです。
そのため、地域では住民の不在が目立ちました。

これまでに経験したことのない猛暑でしたが、
バカンスで医療関係者などが手薄い状況
だったことも重なって、多くの高齢者が
家族や周囲の人々に助けを求めることが
できないまま 犠牲となったのです。



リタイア後、仕事はしないがボランティアはするフランス人

ボランティアをするシニア




フランスは日本と違い、リタイア後
仕事はせず、自分の趣味や興味のあること
をして過ごす人が多いです。

ただその生活に落ち着いてしまうと、
老いた気分になってしまったり、自身の
アイデンティティや生きがいを見失って
しまう可能性もあります。
孤立化してしまうことも・・・。


そういうことから現在、退職後になにかしら
ボランティア活動をしたがる人が 増えて
きました。

たとえばフランスでは、リタイア後の
ボランティア
として、

・ クラフトワークショップのアニメーター

・ 病院での子供や視覚障害者、高齢者への
  読み聞かせボランティア

・ 社会的結びつきを作るイベントの
オーガナイザー

・ 外国人へのフランス語教師

・ 孤立している人々の訪問者(自宅、病院、
刑務所など)

・ 予防の専門家(交通安全、エイズ、
  アルコール、薬物など)

・ リサイクルや食品収集の運転手や
配達員

・ 障害者、病気、高齢者、あるいは困難な
  状況にある人々の支援者

・ アソシエーションのウェブマスター・
会計士、管理者、事務員

これらを募集しています。

お金にはなりませんが、仕事と違い
精神的に違うので、楽に始められます。


私の知り合いは、「昔やっていた、非営利
団体でのガイドを再開する」と言っていました。

ガイドをした後は ” 寄付 ” という形で
お金を集めるようですが、このお金は
すべて団体に行くようです。

でも観光客と接すると、自分の知らない
ところの話も聞けて、とても有意義だと
言っていました。





リタイア後にするボランティア活動のメリット



年間 100 時間以上、1 週間当たりにすると
2 時間程度のボランティア活動に従事する人は、
ボランティア活動をしていない人たちに
比べ
て、死亡リスクが 4 割程度低い
このような研究結果が報告されています。

この研究の結果、
ボランティアに従事している人は、

・ ポジティブ感情が強く楽観的

・ 生き甲斐を感じている

・ 抑うつ症状、絶望感、孤独感が少ない

・ 友人とのコミュニケーションも充実している

このようなことが明らかになっています。


それにボランティア活動をしていれば、

・ 孤立化を防ぐ

・ 新たな生きがいをみつけられる

・ 人との関わり合いを維持できる

・ 自己の存在価値を高められる


このようなメリットもあります。


日本でも シニアボランティアとして、
下記のようなものがあげられます。

・ 道路清掃や花壇の手入れ

・ 児童施設や高齢者施設のボランティア

・ 地域コミュニティの運営(祭りの
手伝いやイベントスタッフなど

・ 防犯パトロールや警備スタッフ

・ 点字翻訳や盲導犬ボランティア

・ 治験ボランティア

・ 観光ガイド


フランスでは、2023 年の猛暑で多くの
高齢者が孤立し、亡くなりました。

このことから、定年後でも社会的な
つながりを持ち、存在価値を実感する
ために、ボランティア活動への参加が
重要視されています。


ボランティアをすると、身体も心も
健康になります。

自分の経験やスキルを活かし、同時に
新しい人々との交流を通じて、充実感の
ある生活を送ってみませんか。

【参考資料:AJPM clair.or.jp

【参照】
goodayPFD

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