夏バテだけでなく、病気になる危険性 大
2024 年の夏は『観測史上 1 位の暑さ』に
なる可能性があるといわれています。
暑くなると、ひんやり冷たいものが
おいしく感じますね。
かき氷、そうめん、キンキンに冷えた
ビール・・・。
他にも思い浮かぶものが沢山あると思い
ますが、じつはこれが夏バテの原因になって
いることがあるんです。
暑いからと冷たいものばかり食べて
いると、体力の低下につながります。
冷たい物を食べ過ぎると、胃腸はどんどん
冷えていき、血行が悪くなります。
血行が悪くなることで、胃腸の動きも弱く
なり、食欲が落ちてしまう。
食欲が低下すると当然食べる量が減り、
栄養と水分を取り入れることができなくなるのです。
その結果、水分が不足した状態になり、
- 体がだるい
- 疲れが抜けない
- 食欲がない
このような症状がでてきます。
食欲がないのは暑さのせいかと、そこで
また冷たいそうめんだけで食事をすませて
しまうと、結果的に栄養不足になってしまうのです。
また、冷えた飲食物を多く摂ると、体内
温度を一気に下げてしまうため、消化酵素が
効果的に働かなくなります。
胃腸にある血管は、冷たい刺激によって
収縮してしまうので血液の流れが悪くなり、
消化不良を起こします。
ひどくなると、下痢が止まらなくなって
しまうわけです。
このようなループに陥ると、
いくら栄養バランスに気をつけていても、
大切な栄養が十分に吸収されません。
その上下痢が続くと、栄養障害で体力が
低下するだけでなく、免疫力も低下するので、
様々な病気の危険性が高まります。
コロナはまだ続いており、2023 年 12 月から
あらわれた “JN.1株” も猛威を振るっています。
ですから、体がいかに効率的に栄養素を
吸収し利用するかが極めて重要なのです。
冷たい食べ物がある国は多くない
日本には、そうめんなど冷たい食べ物が
ものがありますが、外国にはデザートを
抜きにして、冷たい食べ物というのはあまり
ありません。
フランス、スペイン、ロシアには冷たい
スープというのはありますが、主食で冷たい
食べ物というのは、ほとんど聞いたことがないです。
ちなみに、ヴィシソワーズ(Vichyssoise)は、
フランスの冷たいスープです。
ジャガイモとポロネギの冷製スープで、
クリーミーで滑らかな口当たりが特徴です。
その他、熱くない食べ物というと、
サラダぐらい。
でもサラダも、常温ですし・・・。
ところで、日本で夏になると食べる
“サラダパスタ”。
これは、本場イタリアにはないこと、
ご存じでしたか。
イタリアでは、パスタは熱いまま食べる
ものと考えられています。
冷たいパスタなど、イタリア人にしたら
腰を抜かすほど、考えられないものなのです。
フランスでは、夏になるとあちこちで
バーベキューをします。
外で肉を焼くので、暑いさなかにキッチンで
火を使わなくてすむのですが、やはり肉は
熱いまま食します。
暑い国では冷たいものは摂らない
暑い国として有名な、インドやエジプト。
これらの国では、伝統的な習慣や健康上の
考え方から、暑い夏でも冷たいものを摂ら
ないことが一般的です。
理由として、
- 消化促進
冷たい食べ物や飲み物を摂取することで、
消化器官が収縮し、消化が妨げられると
考えられています。
温かい食べ物や飲み物は消化を助け、
体内のエネルギーを効率的に利用する
ために役立ちます。 - 体温調節
暑い時期に冷たいものを摂ると、
一時的には体は冷えますが、その後、
体は内部温度を上げようとするので、
体温調節が難しくなります。
その反対に温かい飲み物や食べ物は、
発汗を促し、結果的に体を冷やすのを
助けると言われています。
インドには、”ライタ” のような乳製品を
ベースにした料理があります。
“ライタ” はインドで家庭料理として
親しまれているもので、野菜とプレーン
ヨーグルトを和えて、スパイスで風味付けを
するサラダです。
でもヨーグルトと混ぜるだけで、冷やして
食べるものではありません。
そして、インド料理といえば、
辛いことでも有名ですね。
唐辛子の辛み成分の「カプサイシン」。
この成分のおかげで毛細血管が広がり、
血行が良くなり汗をかく。
すると体内の熱は外へ逃げ、体温が下がるのです。
また、スパイスは防腐剤としての効果も
あるようです。
わたしの好きなモロッコでも、
スパイスをふんだんに使い、料理は
熱いまま食べます。
2 年前に行ったときは、連日 40 ℃に
近かったのですが、煮込み料理である
クスクスやタジンを食べていました。
そして〆は、これまた熱いミントティー。
モロッコでは、お茶やコーヒーを
冷たくして飲む習慣はありません。
これはフランスも同じですが・・・。
またモロッコでは、レストランに行っても、
キンキンに冷えたビールは出てきませんでした。
注:モロッコはイスラム教徒が多いので、
アルコールを提供しているレストランは、
外国人向けのレストランやバーだけです。
低栄養が低体温に・・・
低体温とは、体の中心温度が
36 度以下になることをさします。
そして、35 度以下にまで下がると
『低体温症』と診断されます。
低体温症になると、震えが止まらなくなり、
判断力が低下するなどの症状がでて、重症化
すれば意識を失ったり、死に至ることもある
ので、注意が必要です。
じつは、70 歳以上になると 5 人に 1 人が
低栄養状態であると報告されています。
高齢になるほど誰しも若い頃に比べ、
食が細くなりがちです。
特に夏場は暑さのため食欲が落ちてしまい、
冷たいものばかり食べてしまうことも・・・。
すると胃腸の働きが悪くなり、低栄養と
なってしまうのです。
すると栄養不足のため、活動がおっくうに
なり、充分な発熱ができなくなります。
その結果、体温が上がらなくなってしまうのです。
また、中心体温の低下が引き起こす
リスクは、体の機能低下だけにとどまりません。
私たちの免疫機能は、36.5 ~ 37 度で
最大の効果を発揮するようにできています。
ただ、体温が低下してしまうと免疫機能も
低下します。
体温が 1 度下がると白血球の働きが
30 %ダウンすると言われています。
すると、様々な体の不調が出やすくなるのです。
その結果、感染症や脳血管障害、糖尿病、
虚血性心疾患などにかかりやすくなります。
暑いからといって、冷たい飲食物ばかり
摂っていると、栄養不足になるばかり。
「でも、暑くてついつい手に取るものは
冷たいものばかり・・・」。
このような方は、ちょっとした工夫をして
みてはいかがでしょうか。
- つめたいものを摂らない時間帯を決める
- 温かい物を食べるタイミングを決める
- 冷たい物の「一気飲み」「がぶ飲み」をしない
- 常温保存できるものは、常温にしておく
私は今、水は冷蔵庫に入れていません。
常温の水は、胃や腸などの内臓や身体を
冷やすことがないため、身体に負担なく
必要な水分を補給できると知ったからです。
常温の水のほうが、美容にもいいと
いわれています。
以前は、常温の水は不味く感じ飲まなかった
のですが、今は平気です。
これも慣れですね。
かえって今では、冷蔵庫に入れておくと
冷たすぎると感じてしまいます。
常温保存が可能なものは、常温で保存
しましょう。
暑い 1 日をずっと冷たいものを飲食して
過ごしてしまうと、胃腸が冷えて動きが
悪くなり、結果として夏バテになりやすくなります。
これから暑い夏が訪れます。
胃腸をいたわり、毎日元気に過ごしましょうね。
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