他人に優しくすると自分も幸せになる

他人への優しさがもたらすメリット


人に優しくすると、親切にされた人も
親切にした人もほっこりして、幸せな
気分になるんです。


昨日のこと。
天満宮にお参りに行ったときのこと。
角を曲がったところで、目の不自由な
方が 2 メートルぐらい先に見えた。

杖の先は造成地。
ロープが 1 本張ってあるが、その人の
腰の高さで、当然その人には
わからない。

そのまま前に進むと、足場が悪く
転んでしまう。

思わず「その先はロープがあります」
と叫んでしまった。

どこに行くのか聞いてみると、
床屋さんに行くところだと言う。
その床屋さんは知らないが、
場所を聞くと、その方は
通り過ぎてしまったようだ。

ただ私もその床屋さんを知らないので
下手に案内できない。
そこで近くを通った人に聞いてみると
確かに床屋さんはあると言う。

場所もその方の言っているところと
同じ場所。

その方にそれを告げて案内することを
申し出ると、快く承諾してくれた。
優しいお顔の高齢の男性。
人柄が現れているというか、笑顔が
とても素敵だった。

手を取ってもいいか尋ねると、肩に
手を置いて案内されるほうが
いいと言われた。

そこでシドニーでの 1 件を思い出した。
シドニーで歩道を歩いていたとき、
歩道上の隅に小さなコンテナが置いてあり、
三角コーンがふたつ置いてあった。

そのふたつの三角コーンの中間に
目の不自由な方がおり、杖は
コンテナに当たっていた。

そこから右に行ってしまうと、段差が
あり、すぐに車道。
車も頻繁に通っている。
段差で転んでしまうと、車道に転倒して
しまう可能性もある。

障害物



その男性が右に行きそうだったので、
右は車道だと知らせたと同時に
その方の手を取ってしまった。

その行為は、その方を驚かせて
しまったようだ。
目の不自由な方には、その人に
触れる前に声をかけなければならない。

誰だって無防備のときに、急に
体に触れられたらびっくりしてしまう。

でもそのときは一刻を争うときだったから
私も余裕がなかった。

そのことが頭にあったので、今回は
まず手に触れる前に声をかけ、
その方の手を自分の肩に置いた。

道沿いに鉄板があるところまで
行けばわかると言われた。

その鉄板のあるところに着いた。
確かに鉄板は道沿いに置いてあり、
これを伝っていけばわかるだろう。
でもそのうちの 1 枚が 5 センチぐらい
めくれていた。

これは杖がここに当たらないと
わからない。
つまづいて転んでしまう可能性も
ある。

その 1 枚は目の前だったので、
その方に教えることが出来たが、
このような鉄板はできるだけ早く
直したほうがいいだろう。

ふつうの人には何でもないことが
目の不自由な人にとっては
大怪我をする原因になる。

別れたあと、歩道橋の上からその方を
見てみると、歩道の横にある銀色の
鉄板を杖で追って歩いていた。


その後、天満宮にお参りしたら、
ホトトギスが鳴いていた。
そう言えば実家の傍でも
昼間ホトトギスの声を聞く。

私が住んでいた頃、実家にいて
ほととぎすの声を聞いた記憶がない。
ほととぎすはふつう夜鳴くと言うが、
この天満宮のほととぎすは、よく
日中鳴いている。

とても心が暖かくなる鳴き方だ。
そのほととぎすの声を聞きながら
なぜだかいつも以上に、ほっこり
した気分になれた。

人に親切にすると、自分も気持ちがいい。
天満宮にお参りしたあと、近所を
ぶらぶら歩いたが、とても気持ちの
いい散歩ができた。


人に優しくすると、ストレス耐性が強くなる


人の優しさを感じたときって、とても
ほっこりした気分になる。

もう随分前になるが、朝 ごみ収集車の
メロディーを聞き、慌ててゴミ出しに
行ったときのこと。
ゴミ袋を持った私の後ろから、ごみ
収集車が近づいてきた。
メロディは真後ろから聞こえる。

私は遅れたらいけないと小走りに
歩いていた。
すると私の真横で、そのトラックが止まった。
ごみ収集車の運転手さんが、
「ここで渡してください」と笑顔で
手を出してくれた。

ごみ回収場所は、もう目の前。
ふつうなら私に構わず、回収場所で
トラックを止めるだろう。

ここでゴミを渡されても、車内に
置かなければならないし、
また発進して、ちょっと先で再度
車を止めなければならない。

でも親切に声をかけてくれた。
それがとても嬉しくて、その日 1 日
とても気分よく送れたことを思い出した。



そのとき私は親切を受ける方だったが、
人に親切にすると、するほうも受けるほうも
どちらもほっこりする。
このほっこりは、ストレス耐性を高める。


これは医学的にも証明されているようだ。
私たち人間にはもともと、ストレスを
防御してくれるシステムが備わって
いるのだそう。

ストレスを感じたとき、脳内では
ストレスホルモンが分泌される。

それに反応するようにして副腎から
分泌されるのが、
アドレナリンとコルチゾール。

この両者は、” ストレス防御システム ” として
機能してくれる。

でも、ストレスフルな状態が長期にわたると、
このストレス防御システムがうまく
機能しなくなる。

そんな状況を救ってくれるのが、愛情ホルモンとも
呼ばれる ” オキシトシン ” だ。

「優しさ」には、オキシトシンを積極的に
分泌させる効果がある
このことはマウスの実験でも証明されている。

人に優しくすると、した方もされた方も
どちらも幸せな気持になる。

ストレスフルな生活から抜け出す、ちょっと
したコツ。
これは人に親切にすることかもしれない。



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