フランスでは自宅で洗車できない
![洗車中の車](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/08/car_washing.jpg)
フランスに来たことがある人は、
ご存じかもしれませんね。
街の中を歩いていると、汚い車の多いこと。
日本のように『ピッカピカの車』は
あまり見かけません。
じつはコレ、理由があったのです。
私の車も、今汚れたまま。
「洗車? いつしたっけ?」
今日はこの理由をお話ししますね。
自宅で洗車は罰金・懲役もあり?
![パリを走る小型車](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/08/car_paris.jpg)
フランスのバカンスもそろそろ終わり。
ほとんどの人は土曜日に帰宅していると
思いますが、渋滞を避けて今日帰ってくる
人もいるでしょう。
長距離を走ったり、長いバカンスの間
使用されていた車の汚れは、そうとうなもの。
車を洗いたくなりますよね。
でもフランスでは、自宅での洗車は
禁止されています。
違反したら罰金、もしくは刑務所行きも・・・。
洗車するなら、洗車場に持っていかなければ
ならないのです。
当然、お金がかかります。
物価の高騰でサイフの紐を絞めなければ
ならない今、洗車にまでお金を払いたくない。
「なら、車は洗わない。」
走っていれは、また汚れるのだから。
まあ、「フランス人は車が汚れていても、
あまり気にしない」
これもあると思いますが・・・。
うちのムッシュー(夫、ジジから改名)。
私の知っている限り、洗車場に車を持って
いったことはありません。
だったら自宅で洗車するかというと、
自宅で洗ったのは、今までで 1 回だけ。
だから彼の車は汚い!
車内も汚れているので、私は乗りません。
一緒に出かけるときは、私の車を使ってます。
こういうフランス人、彼だけではないようですが・・・。
「この雨の中を走れば、車体の汚れが
落ちる。きれいになる!」
今日、このように思っている人がいるかどうかは
わかりませんが・・・
でも車体がドロドロだったら、少しは
マシになるでしょう。
自宅で洗車は違反
「自宅での洗車は禁止されている」
じつは私も、以前は知りませんでした。
1年前にニュース記事を読んで、知ったのです。
フランスの法律では、保健規則第 99 条の 3に
このように書かれています。
『公道、公共交通に開放されている私道、 銀行、港、埠頭、公園や公共の庭園では 洗車禁止。 |
理由は、洗車によってもたらされる汚染の
リスク。
車の洗浄に使用される石鹸水やその他の製品、
および車に付着した炭化水素の残留物が、
地面に浸透して流出するから。
当然 洗車は、自宅でも禁止。
洗車したその汚水が、下水を通って流れていくからです。
この法律に違反すると、
・ 最大 450 ユーロの罰金
(今のレートで 71,138 円)
もしこの廃水が汚染を引き起こしたことが
証明された場合には、
環境法典 L.216-6 条により、
罰金 75,000 ユーロと2 年の懲役刑
(今のレートで 約1,185万6,442円)
これが、科せられるリスクもあります。
これは、フランス人でも知っている人は
少ないみたい。
ムッシューや他の人に聞いたら
「ヘー、知らなかった。なら車は洗わない」
これで、車を洗わない理由ができて
よかったかもしれません。
私はそれまで、自宅で洗車していました。
夏の暑いときに水を使って洗車すると、
涼しいし車はきれいになるし、一石二鳥。
それが去年の夏、水不足のため水の利用
制限がだされたのです。
・ 植木の水やり禁止
・ 水を使った洗車禁止
・ バスタブ使用は避けて、シャワーにする
フランスにはセルフの洗車場があり、
一般の人は、ここで洗車しています。
私も通常は、このセルフの洗車場に持って行きます。
でも水を使うので、ここでの洗車も
できなくなりました。
水を使わないドライ洗車とは?
![ドライ洗車](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/08/dry_carwash.jpg)
それなら洗車するにはどうしたら?
フランスでは【ドライ洗車】を勧めています。
『ドライ洗車』とは、水を使わない洗車。
自宅でも可能です。
法律に完全に準拠しており、多くの水の量を
節約することができます。
たとえば洗車場では、
・ ローラーの下をくぐらせて洗うと、
5 分以内で300Lの水を使います。
・ 自分でホースを使って洗車するところ
でも、数十リットルの水を使います。
「ドライ洗車ってどうやるの?」
ドライ洗車のしかたは、以下のとおりです。
【用意する物】
・ マイクロファイバーの布 2 枚
・ 洗浄するスプレー(市販品)
これだけです。
洗い方は、
1. スプレーの前に、車のほこりをきれいに拭き取る。
これ、特に大事です。
ここで丁寧に汚れを落としておかないと、
拭くときに汚れの粒子が擦れ、車体に傷がつくからです。
2. 車体にスプレーして、用意した布で
クルクルと回すように拭き取る。
⒊ 布を変え、スプレーをしながら
窓枠や細かいところを拭く
4. 最後に他の布に変え、磨き上げる
水を使わずに布で拭くわけですから、
最初によく汚れを落としておかないと
車体に傷がつきます。
でもこのドライ洗車、メリットもあるんです。
ポリマー、洗剤、潤滑剤、艶出し剤で構成
されているので、
・ 車体
・ 窓
・ クロムやプラスチック
これらのあらゆる表面に対して、
洗浄、汚れの除去、研磨という 3 つの
作用があります。
ドライ洗車は、1 時間 20 分から
1 時間 45 分ほどかかるようです。
これだけ時間をかけて磨いたのに、車体に
細かい傷がついてしまったらショックですよね。
フランス人が、このようなリスクがある
ドライ洗車をするかどうかは疑問ですが・・。
私は団地に住んでいますが、近所でドライ洗車を
している人を見たことがありません。
この法律を知っているのかどうかわかり
ませんが、「自宅で洗車している人を
見たことがない」と言ったほうが正しいかな。
でもきれいな車に乗っている人も
いるので、そういう人は洗車場に持って
行って洗っているのでしょう。
ドライ洗車を請け負ってくれるところも
ありますから。
でもドライ洗車は水を使った洗車より高く、
35ユーロ(5500円)~となっているところが多いです。
私もこのことを知ってから、自宅では
洗車していません。
また今年も去年と同様、水の利用制限が
設けられているので、水を使った洗車は禁止です。
窓ガラスぐらいは拭いていますが、
車体は汚れたまま。
ドライ洗車はやりたくないし、水の
利用制限がなくなるまで、洗車場にも
行かれない。
しばらくこのまま車を走らせるように
なるようです。
日本だと車が汚れていると目立ちますが、
ここはフランス。
このような車がふつうなので、私の車が
汚れていても全然目立ちません。(笑)
今は車の汚れもあまり気にならなくなったし、
私もフランス人並みになったのかな~。
【参照】blog.vivacar caradisiac
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![著書紹介](https://senior-yumekatsu.blog/wp-content/uploads/2023/08/syoseki.jpg)
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