人によっては死亡リスク 2 倍に
毎朝のルーティンとして、コーヒーを飲む
方が多いでしょう。
朝コーヒーを飲むと、目覚めがよくなり、
頭がすっきりしますよね。
これはコーヒーに含まれるカフェインの
効果です。
カフェインには覚醒作用がありますので、
朝のコーヒーは目覚めがよくなったり、
集中力を高めたりするのに役立ちます。
ただ高血圧の人は、注意が必要です。
特に重度の高血圧の人は、死亡リスクが
2 倍になる可能性があります。
これは大阪大学の研究の結果、判明しています。
下記は、『重度の高血圧症の人における
心血管疾患死亡率を調べたもの』。
年齢 40 歳から 79 歳の 18,609 人
(男性 6,574 人、女性 12,035 人)を対象に
19 年間にわたって追跡しました。
分析の結果、1 日に 2 杯以上のコーヒーを
飲むと、
重症高血圧(収縮期血圧が160mmHg以上、
または拡張期血圧が100mmHg以上)を持つ
患者において、心血管疾患による死亡リスクが
2 倍になることが明らかになりました。
1 日にコーヒー 1 カップの場合は、
そのような報告はありません。
コーヒーを飲んだ後は、血圧が少し上がります。
これはカフェインの影響によるもので、
カフェインを摂った 3 時間後くらいに血圧を
測ったら、平均で上が 8 、下が 6 上がって
いたという研究結果もあります。
通常、血圧の薬の効果は上を 10 くらい
下げるものです。
「コーヒーを飲むと、血圧の薬の効果を打ち
消すくらいの上昇が短期的におこる」と
いうことになります。
よって、高血圧の薬を飲んでいる人は、
リスクが非常に高いということになります。
また、睡眠中の明け方 4 ~ 5 時くらいも
血圧は上がりやすいです。
起床してすぐは自律神経も整っていないので、
高血圧の人の場合、朝一番にコーヒーを飲む
のは、やめたほうがいいですね。
ただ、高血圧の人はコーヒーを飲んでは
いけないというわけではありません。
飲むタイミングが重要なのです。
コーヒーは、いつ飲むのがいいのか
コーヒーには、数々の健康上のメリットがあります。
もちろん、血圧が高めの人もコーヒーを
長期的に飲むことは、健康上のメリットを
得られる可能性のほうが高いです。
コーヒーを飲むメリットは、
- 心臓病のリスクを下げる
コーヒーの強力な抗酸化物質
のためです。
毎日 3 ~ 5 杯のコーヒーを飲む人は、
心臓病リスクが 15 %下がり、早期死亡
のリスクも減るといった研究結果もあります。
焙煎の途中に出てくる物質が抗酸化作用を
持つので、フレンチローストなどの深く煎った
もののほうが抗酸化作用は強いです。 - 血液がさらさらになる
コーヒーに含まれるポリフェノールは、
体内でフェルラ酸に代謝されます。
フェルラ酸は血小板が固まるのを防ぎ、
血液をサラサラにしてくれるため、
血管が詰まりにくく、脳梗塞や心筋梗塞
を防いでくれます。 - コレステロール値の低下
コーヒーに含まれるクロロゲン酸や
他のフェノール化合物により、他にも
血管内皮機能の改善、炎症の軽減などの
有益な効果をもたらすことが知られています。 - 脳を活性化する
反応時間が早くなったり、警戒感や注意力
が高まったりと、知能の働きに効果があります。 - リラックス効果
香りをかぐことで、リラックス状態の
脳に現れるα波が増加することがわかっています。
それでは、朝のコーヒーはいつ飲むのがよいのでしょう。
朝のコーヒーは朝食後に飲むのがおすすめ!
コーヒーは胃酸の分泌を促します。
胃酸の分泌が増えすぎると、粘膜の荒れ、
吐き気の原因となります。
これは高血圧の人だけに限らず、コーヒーは
朝食を摂ってから飲むことをおすすめいたします。
コーヒーを飲むベストなタイミングとは
コーヒーには、
覚醒作用・脂肪燃焼効果・利尿作用があります。
これらの作用を上手に利用できる、飲むのに
ベストなタイミングは、
- 午前10時ごろ
コルチゾールが減少してきて、人によっては
疲れや集中力の欠如、眠気を感じる時間帯です。
この時間帯にコーヒーを飲みリフレッシュする
ことで、カフェインの覚醒作用により、集中力の
維持が期待できます。 - 運動前
交感神経を刺激するカフェインの効果で
血行が促進され、クロロゲン酸が
脂肪分解と脂肪吸収を抑えるためです。
砂糖やミルクは入れず、ブラックで飲む
ようにしましょう。
ブラックで飲む方が、余計なカロリーを
摂取せずにすみ、脂肪燃焼効果が高まります。 - 昼寝前
カフェインは体に吸収されて働き出す
までに、およそ 20 ~ 30 分程度かかること
が分かっています。
それゆえ、昼寝前にコーヒーを飲むと、
20 ~ 30 分後にすっきり目覚めて起きられます。 - 午後2~3時ごろ
この時間帯は、眠気や集中力の欠如を
感じるときです。
カフェインの覚醒効果と香りのリラックス
効果で、眠気をスッキリさせ、仕事の集中力
を高められます。
そして、コーヒーを飲むなら、ドリップ
コーヒーがおすすめ!
クロロゲン酸などのポリフェノールは、
インスタントコーヒーよりもドリップ
コーヒーにたくさん含まれています。
その差はなんと約5倍です。
高品質のコーヒーに含まれる抗酸化物質は、
特に “2型糖尿病” “心血管疾患”
そして “一部のガン” のリスクをさげます。
その上、クロロゲン酸類は、腸内での
グルコース産生と吸収を阻害することにより、
血糖値を下げることもわかっています。
それでは、コーヒーは 1 日に何杯飲むのが
よいのでしょう。
「アメリカ食品医薬品局(FDA)」によると、
上限はコーヒー 400 mgで、これは約 240 mlの
カップに 4 〜 5 杯分です。
ただコーヒーの適量というのは、
・個人の代謝率
・全体的な健康状態
・カフェインに対する反応
によって変わります。
その上、カフェインが身体に与える
影響については、個人差が大きいのが現状です。
重度の高血圧患者では、コーヒーの成分が
結果として、死亡リスクの上昇をもたらす
可能性があります。
よって高血圧の重症度が高い場合には、
1 日に 2 杯を超える摂取は避けることが、
重要となります。
【参照 : pubmed.ncbi.nlm.nih.gov】
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