数時間で、複数の食中毒発生
『忘れられないクリスマス・イブ』となった
人も多いようです。
クリスマスイブの食事を楽しんだその後、
多くの人が 吐き気、発熱、倦怠感、冷や汗と
胃腸炎の症状を訴えました。
原因は、生牡蠣。
そのため 12 月 28 日の木曜日、アルカション
盆地の牡蠣の販売は、すべて禁止されました。
【アルカション】
フランス、ヌーヴェル＝アキテーヌ地域圏、
ジロンド県のコミューン。
ボルドー南西34マイルの大西洋岸にあり、
人気の海水浴場がある。
良質の砂浜と穏やかな気候は、呼吸器官の
病気に悩む人々に適しているとされる。
『ウィキペディアより』
今年は生牡蠣の食中毒事件が、
特に多く発生しています。
生牡蠣の食中毒は毎年ありますが、
今迄は、家庭で食したときの牡蠣の選び
方が問題だったことが多かったのです。
家庭で生牡蠣を食べる際は、次のことに
注意しなければなりません。
- 牡蠣を開けるときは、乾燥していないか、
確認する。 - 臭みがあるか確認。
悪臭や、開ける前から匂いがする牡蠣は
捨てる。 - 新鮮かどうかを確認する。
ナイフの先で刺すか、レモンを一滴加える。
生きていれば、牡蠣が少し縮むはずです。
大きく縮む場合は脱水しています。
動きがまったくない牡蠣は、死んで
います。 - 最初の水は捨てる。
開けてすぐの海水が含まれている最初
の水は、すべて捨てます。
その後、牡蠣は最初の水より美味しい
水を出してくれます。
このように家庭で牡蠣を食べる場合は、
注意をしなければならないのですが、
これらを怠ると、腹痛の原因となります。
ただ今年は、レストランや公共の場で出さ
れた牡蠣を食べた際に、食中毒が発生しています。
以前のブログでも書きましたが、12 月 9 日に
消防士の食事会から始まって、いくつか
食中毒が発生しています。
そして今回またも、集団食中毒が発生。
食中毒の原因は、“ノロウイルス” です。
今年はなぜ、生牡蠣の食中毒が多いのか？
今年は、なぜこれほど集団食中毒が
多いのでしょうか？
これは大雨が原因です。
現在一晩で何ヶ月分の雨が降ったり、
2 ヶ月間、雨が降り続くというような
異常気象が続いています。
すると下水、排水の処理が追いつかず、
汚染された水が海に流れ込みます。
自然環境汚染のリスクが高まっているのです。
ノロウイルスで汚染された牡蠣を食べれば、
当然、食中毒を起こします。
牡蠣業者にとって、クリスマスと年末年始は
一番の稼ぎ時。
でも今年は、多くの牡蠣業者が販売を
禁止されました。
アルカションの牡蠣は、28 日間監視下に
置かれます。
そして、貝類の品質が再び完全に満足できる
状態になれば、販売禁止は解除される予定です。
アルカションの牡蠣生産量は、年間
約 8,000 トンで、これは全国生産量の
10% 近く。
でも 28 日後となると、クリスマスや新年
のイベントはもう終わっています。
今年は完全な赤字でしょう。
アルカションの牡蠣販売店では、
「暑い 6 月か 7 月に閉店するのはわかるけど、
クリスマスの真っ最中に閉店するなんて、
ここ 40 年間一度も見たことがない」
と言っています。
現在、アルカションの牡蠣を購入していたら、
販売店に戻すように言われています。
牡蠣の養殖業者は、戻ってきた牡蠣を
大袋に詰めて運送し、3 日後には牡蠣層に
浸す必要があります。
食中毒で苦しんだ人も大変ですが、
牡蠣業者も大変です。
今後、生牡蠣を食べるときは？
クリスマスは運よくお天気に恵まれましたが、
現在また雨が降っています。
天気予報では、新年も雨の予報。
雨が降り続けば、排水の処理能力を
オーバーし、また海に汚染水が流れ込んで
しまいます。
牡蠣の養殖業者によれば、
「牡蠣業者は排水と雨水のネットワークが
飽和状態になった犠牲者」だと言っています。
今も降り続く雨。
フランスではクリスマス同様、大晦日、元旦
と生牡蠣を食べます。
このように集団食中毒が続くと、牡蠣を購入する
のを躊躇する人も出てくるでしょう。
我が家はクリスマスは生牡蠣を食べましたが、
大晦日は今のところ、わかりません。
今のような異常気象が今後も続くとすれば、
「生牡蠣を食べるには、リスクを取るか、
グルメを取るか」決断を迫られるときが
来るかもしれませんね。
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