こんな夫婦もいいんじゃない?

計算違いだったサンフランシスコのクリスマス

家を出てから、もう 4 ヶ月。
去年のクリスマスに家を出てきた。

家を出たと言っても、家出をした
わけではない。

娘のいるシドニーで、年明けの
花火を見ようと思い、去年の
クリスマスに出発した。

フランスでは、クリスマスは
家族そろって迎えるが、
航空券の関係でクリスマスを 1 日
前倒しして、25 日に出発。

買った航空券は片道。
サンフランシスコ経由で取った。
学生の頃からアメリカは憧れだったが、
1 回も行ったことがない。
またその航空券、他のに比べて安かったから。

サンフランシスコで 7 時間ほど取って、
サンフランシスコのクリスマスを
楽しもう。
・・・と思っていたのだが、
これが飛んだ計算違い。

アメリカだから、日本のように
クリスマスは賑やかなのでは?と
思っていたのだが・・・。

空港にはクリスマスらしい
飾り付けもなかった。

空港からダウンタウンに行こうと
時間を取っていたのだが、
着いたのは夕方。

クリスマスだから、電車も少ないし
お店も早く閉まると、
インフォメーションの人が
教えてくれた。
また、時間的にもギリギリだと言う。

けっきょく、空港で何時間も
過ごすことになってしまった。

サンフランシスコ空港


サンフランシスコの空港は、
見るところも食べるところも
沢山あるから、退屈はしないと
思っていたのだが・・・
これも計算違い。

クリスマスのため、ミュージアムも
休み。
レストランも閉まっているところが多い。
グルメのレストランがあると
聞いていたが、ここも行かれず。

クラムチャウダーが食べたかったのだが、
ホットドッグになってしまった。

ホットドッグ


けっきょく 7 時間、空港で
時間をつぶしていた。
それなりに歩き回っていたし、
WIFIも使えたので、そう退屈は
しなかったが・・・。


飛行機の出発は夜中。
でもちょうど寒波が来ていて、
飛行機の出発も 1 時間以上遅れた。

サンフランシスコに来る飛行機が
寒波のため現地から時間どおりに
出発できなかったようだ。

ただそれでも飛んでくれたから
よかった。
キャンセル便もけっこうあったから。

ところで夫は?


夫はシドニーに行くことは
承知の上だったが、帰る日は未定
だったので、私がいつ帰るか知らなかった。

サンフランシスコを出発して
娘のいるシドニーに行った。

空港では娘が出迎えてくれた。
そしてそのままシドニーに
3 ヶ月滞在。

観光ビザだったので、滞在期間は
3 ヶ月間。
オーバーステイにならないように
有効期限の 1 日前に出た。

行き先は日本。
夫にはこのときに、日本に行くことを
知らせた。

シドニーでは、いろいろ楽しい経験を
させてもらった。
シドニーは、私の好きな場所の
ひとつになった。

オペラ座



※ シドニーにいたときのことは
このブログに書いているので、
ご興味のあるかたは、ぜひご覧くださいね!


我が家は ” インスタ ” と ” WhatsApp ”
というアプリを家族で使っている。
家族用のアカウントがあり、これは
お互いの近況報告で使っている。

私はそれに、写真を載せていた。
夫も写真を見ては ” いいね ” をつけたり、
コメントを載せている。

家族内での連絡や、必要なことがあれば、
このアプリで連絡。

だからどこにいても問題はない。

今はお互い干渉せず、各自の
ライフスタイルを満喫している。

シェアハウス形式で住む


でもこのようなことは、2 年前には
考えられなかった。
夫と私は、趣味も楽しみ方も違う。
違うどころか正反対。

子供が小さい頃は、それでも
まだよかった。

でも子供が大きくなり家を出て
行くと、やはりこの違いは
影響してくる。

私は外に出たい派。
それも遠くに行きたい。

夫も家にこもっているのは好きでは
ないが、近所を散歩して満足。
また、賑やかなことは好きではない。
私は、お祭りやフェスティバルが大好き。

よくこうも違う二人が結婚したものだと
思うが、若い頃はそれなりに旅行も
行ったし、遊びにも行っていた。

またお互いに仕事をしていたし、
仕事柄すれ違いが多かったので
あまり気にしなかったのかもしれない。

結婚後、私が仕事を辞めてから
お互い不満が出てきた。
でも子供達が家を出て
ふたりになると、より不満が出てきた。

まず夫と私では、生活する時間帯が違う。
私は夜型。
寝るのは夜中の 1 時過ぎになることも
しょっちゅう。
夫は朝型というわけでもないが、
夜は早く寝る。

また金銭感覚も違う。
そのうえ、子供がいなくなったら、
夫は扶養していることに不満を
覚えたらしい。

私は私で、食事の時間は夫に合わせ
なければならないので、それがストレスに
なる。

ストレス


その結果、お互いに不満が溜まり、
家庭内別居みたいになってしまった。
顔を会わせても挨拶もしない。
食事は一緒にしていたが、会話はなかった。

一緒に暮らしてはいるが、
相手が何をしているか。
子供から聞かされることが多かった。

子供には、夫も私もすべて
話していたから。


それがなぜ 2 年前から変わったかと
いうと、『シェアハウス形式』で住むことに
決めたから。

これは私の提案だったが、夫も
すぐに承諾してくれた。

シェアハウスだから、同居者。
もちろん生活に使うお金は折半。

・ 公共料金

・ 税金

・ 保険

・ インターネット

など。

食費は各自、自分で買い物をして
作るので別々。
ただふたりで使うものに関しては
すべて折半。

調味料やら洗濯用洗剤、
トイレットペーパーなど。

そこまで別々に買っていると
かえって無駄が多い。
またそこまでする必要もないし。

この結果、お互いストレスも
無くなり(完全にではないが)
以前より話すようになった。

また夫婦として暮らしているので
それなりに、相談しなければ
ならないこともある。

フランスは税金にしても、夫婦一緒に
申告する。
なんでも夫婦単位で考えることが多い。


でもそれを別にすれば、気楽だ。
お互い相手のことは干渉しないし、
自分のライフスタイルで生活できる。

でもこのように話すと
「ご主人本当に何も言わないの?」と
よく聞かれる。

夫は何も言わないし、言われる筋合いも
ない。
今回のように長い間留守にしても
何も言わない。
仮に夫が長い旅行に行ったとしても
私も何も言うつもりはない。

連絡はアプリがあるし、
お互い、この暮らし方のほうが
合っているから、ストレスもない。

夫からメッセージが入った。
6 月下旬に帰ると言ってあるのだが、
いつ頃帰ってくるのか知りたいと。

我が家の近くは、バスが走っていない。
昔は駅にタクシーがいつも止まっていたが、
今はほとんどいない。

タクシーがいないときは、
個人タクシーの電話番号が書かれている
看板があるのだが、以前電話をしたら
近すぎるせいか、すべて断られた。

そのときは息子がいたので、仕事が
終わってから迎えにきてもらった。
仕事が終わるまで、駅で 2 時間近く
待たされたけれど。

だから迎えにきてもらわないと
家に帰れない。
歩けない距離ではないが、
スーツケースを持って歩いて
帰るのはまず無理だ。

だからまだ帰りのチケットを取って
いないので、確かな日にちはわからないが、
23 日前後と伝えると、その頃はいると
いう返事だった。

今はこのようにお互い必要な
ときは、協力する。


折半だと、毎月決まった収入がない
私には金銭的に難しいが、
ストレスなく暮らせる今のほうがいい。




エッ、私離婚の危機に直面していたの?



日本に来て、早 1 ヶ月。
ある日の夜、弟がポツリと一言。


『これだけ長くいると、
離婚して戻ってきたのでは?』
って噂が広まるかもな」


「そう?ただの里帰りなのに?」


「以前長くいたとき、そんな
噂がでていたみたいだよ」


「そう、だったらまた離婚の危機で
帰ってきたと思われてるのかな?」

以前というのは、3 年前。
コロナで飛行機がキャンセルに
なり、7 ヶ月いたときのこと。


我が家の近くに、世間話が好きな
人がいる。

昔からそうなのだが、あっちへ
行ってはペラペラ。
こっちへ行ってはペラペラ。

まあ、よくそれだけ他人の
ことを知っているなと感心するほど。

まあ、言いたい人には言わせて
おけばいいし・・・。

私は、あと 1 ヶ月はいる。
しばらくは話しのタネが
つきないだろう。


フランスは、夫婦一緒に行動する
人が多い。
だからうちのような夫婦は、まずいない。

嫌になったら別れるだけ。
だから離婚率もそうとう高い。

でもシェアハウス形式だと
ひとりで生活するよりも
メリットが多い。

お互いに必要なときは協力するし、
かと言って、干渉はしないから
各自のライフスタイルは守れる。

またこの生活様式は金銭的にも、
メリットがある。
各自アパートメントを借りて、
必要な物を揃えるのはけっこうな
お金がかかる。

シェアハウス形式なら、あらたに
買う必要もない。

また病気になったとき。
このときは、随分助かると思う。

去年の 3 月、夫が心臓の
手術をした。
手術後は動けないので、私が買い物に
行って、食事も作った。

夫の同室の人は一人暮らしだった
ようで、しばらく療養所に
入っていたようだ。

このときは、夫はシェアハウス形式で
住んでいたありがたさを感じたと思う。

以前のようなギスギスした感じだと
夫も私に頼みにくかったと思うし、
私も義務的な考えで、身の周りの
世話をしていただろう。


私は、今はこの生活に満足している。
シェアハウス形式にしてから、
毎日が楽しくなった。

ハッピー

来年もどこかにロングステイで
行きたいと思っている。


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