自宅で洗車をすると罰金です!フランス

フランスでは自宅で洗車できない

洗車中の車



フランスに来たことがある人は、
ご存じかもしれませんね。


街の中を歩いていると、汚い車の多いこと。

日本のように『ピッカピカの車』は
あまり見かけません。

じつはコレ、理由があったのです。
私の車も、今汚れたまま。
「洗車? いつしたっけ?」

今日はこの理由をお話ししますね。


自宅で洗車は罰金・懲役もあり?

パリを走る小型車



フランスのバカンスもそろそろ終わり。
ほとんどの人は土曜日に帰宅していると
思いますが、渋滞を避けて今日帰ってくる
人もいるでしょう。

長距離を走ったり、長いバカンスの間
使用されていた車の汚れは、そうとうなもの。

車を洗いたくなりますよね。

でもフランスでは、自宅での洗車は
禁止
されています。
違反したら罰金もしくは刑務所行きも・・・。

洗車するなら、洗車場に持っていかなければ
ならないのです。
当然、お金がかかります。

物価の高騰でサイフの紐を絞めなければ
ならない今、洗車にまでお金を払いたくない。

「なら、車は洗わない。」
走っていれは、また汚れるのだから。

まあ、「フランス人は車が汚れていても、
あまり気にしない」
これもあると思いますが・・・。


うちのムッシュー(夫、ジジから改名)。
私の知っている限り、洗車場に車を持って
いったことはありません。
だったら自宅で洗車するかというと、
自宅で洗ったのは、今までで 1 回だけ。

だから彼の車は汚い!
車内も汚れているので、私は乗りません。
一緒に出かけるときは、私の車を使ってます。

こういうフランス人、彼だけではないようですが・・・。

この雨の中を走れば、車体の汚れが
落ちる。きれいになる!

今日、このように思っている人がいるかどうかは
わかりませんが・・・

でも車体がドロドロだったら、少しは
マシになるでしょう。


自宅で洗車は違反



「自宅での洗車は禁止されている」
じつは私も、以前は知りませんでした。
1年前にニュース記事を読んで、知ったのです。

フランスの法律では、保健規則第 99 条の 3
このように書かれています。

『公道、公共交通に開放されている私道、
銀行、港、埠頭、公園や公共の庭園では
洗車禁止。


理由は、洗車によってもたらされる汚染の
リスク。

車の洗浄に使用される石鹸水やその他の製品、
および車に付着した炭化水素の残留物が、
地面に浸透して流出するから。

当然 洗車は、自宅でも禁止。
洗車したその汚水が、下水を通って流れていくからです。


この法律に違反すると、

・ 最大 450 ユーロの罰金
(今のレートで 71,138 円)

もしこの廃水が汚染を引き起こしたことが
証明された場合
には、

環境法典 L.216-6 条により、
罰金 75,000 ユーロと2 年の懲役刑
(今のレートで 約1,185万6,442円)
これが、科せられるリスクもあります。

これは、フランス人でも知っている人は
少ないみたい。
ムッシューや他の人に聞いたら
「ヘー、知らなかった。なら車は洗わない」

これで、車を洗わない理由ができて
よかったかもしれません。

私はそれまで、自宅で洗車していました。
夏の暑いときに水を使って洗車すると、
涼しいし車はきれいになるし、一石二鳥。


それが去年の夏、水不足のため水の利用
制限がだされたのです。

・ 植木の水やり禁止

・ 水を使った洗車禁止

・ バスタブ使用は避けて、シャワーにする


フランスにはセルフの洗車場があり、
一般の人は、ここで洗車しています。
私も通常は、このセルフの洗車場に持って行きます。

でも水を使うので、ここでの洗車も
できなくなりました。


水を使わないドライ洗車とは?

ドライ洗車



それなら洗車するにはどうしたら?

フランスでは【ドライ洗車】を勧めています。

『ドライ洗車』とは、水を使わない洗車。
自宅でも可能です。

法律に完全に準拠しており、多くの水の量を
節約する
ことができます。

たとえば洗車場では

ローラーの下をくぐらせて洗うと、
5 分以内300Lの水を使います。

自分でホースを使って洗車するところ
でも、数十リットルの水を使います。


「ドライ洗車ってどうやるの?」

ドライ洗車のしかたは、以下のとおりです。

【用意する物】

・ マイクロファイバーの布 2 枚

・ 洗浄するスプレー(市販品)

これだけです。

洗い方は、

1. スプレーの前に、車のほこりをきれいに拭き取る

これ、特に大事です。
ここで丁寧に汚れを落としておかないと、
拭くときに汚れの粒子が擦れ、車体に傷がつくからです。

2. 車体にスプレーして、用意した布で
クルクルと回すように拭き取る。

⒊ 布を変え、スプレーをしながら
窓枠や細かいところを拭く

4. 最後に他の布に変え、磨き上げる

水を使わずに布で拭くわけですから、
最初によく汚れを落としておかないと
車体に傷がつきます。

でもこのドライ洗車、メリットもあるんです。

ポリマー、洗剤、潤滑剤、艶出し剤で構成
されているので、

・ 車体

・ 窓

・ クロムやプラスチック

これらのあらゆる表面に対して、

洗浄、汚れの除去、研磨という 3 つの
作用
があります。


ドライ洗車は、1 時間 20 分から
1 時間 45 分ほど
かかるようです。
これだけ時間をかけて磨いたのに、車体に
細かい傷がついてしまったらショックですよね。

フランス人が、このようなリスクがある
ドライ洗車をするかどうかは疑問ですが・・。

私は団地に住んでいますが、近所でドライ洗車を
している人を見たことがありません。

この法律を知っているのかどうかわかり
ませんが、「自宅で洗車している人を
見たことがない」と言ったほうが正しいかな。

でもきれいな車に乗っている人も
いるので、そういう人は洗車場に持って
行って洗っているのでしょう。

ドライ洗車を請け負ってくれるところも
ありますから。
でもドライ洗車は水を使った洗車より高く、
35ユーロ(5500円)~となっているところが多いです。


私もこのことを知ってから、自宅では
洗車していません。

また今年も去年と同様、水の利用制限が
設けられているので、水を使った洗車は禁止です。

窓ガラスぐらいは拭いていますが、
車体は汚れたまま。

ドライ洗車はやりたくないし、水の
利用制限がなくなるまで、洗車場にも
行かれない。

しばらくこのまま車を走らせるように
なるようです。


日本だと車が汚れていると目立ちますが、
ここはフランス。
このような車がふつうなので、私の車が
汚れていても全然目立ちません。(笑)

今は車の汚れもあまり気にならなくなったし、
私もフランス人並みになったのかな~。


【参照】blog.vivacar caradisiac


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